FC2ブログ
みやび萬紅堂。
かつて小説に似たものが書かれていた所、その残骸。
DATE: 2011/12/16(金)   CATEGORY: MUKURO・煉獄篇
MUKURO・煉獄篇-25 (魔界胎動/淫獣の館Ⅴ)
 女の悲鳴が聞こえたような気がして、庄司克利と廣石裕行は階段を下りていった。
 二人は、ほかが寝ている間の見張り番をしていた。
 このモールにいる女といえば、今村冴子しかいない。
 暗がりの中をライトで照らしながら二人は進んだ。闇の中で蠢く何かに気付き、庄司はライトを当てた。そこにいるのは、今村冴子と梅崎博だった。
 梅崎は双眸を爛々と輝かせ、冴子に馬乗りになっていた。明らかに無理やり襲っているのが二人にはわかった。
 体力には自信がある庄司が、梅崎に飛びかかった。
 梅崎は簡単に弾き飛ばされ、床を転がった。だが、下半身を露わにしながらも立ち上がり、庄司に向かい合う。
 庄司が息を呑んだ。
 梅崎が拳を飛ばす。庄司はそれをかわして、強烈なボディブローを浴びせた。そして梅崎が蹲(うずくま)ったところに、間髪いれずに蹴りを放った。
 庄司の強烈な蹴りに、梅崎が吹き飛ばされる。
 もう起き上がってはこなかった。
 庄司が、今村冴子を見遣った。
 冴子は服を着ていなかった。梅崎に引き裂かれ、剥がれていた。
 庄司がごくりと喉を鳴らした。
 廣石も同じだった。眼鏡の奥の双眸が、目の前の女体に釘付けになっていた。
 二人は目を合わせた。
 会話はない。
 そしてお互いに頷き、庄司が冴子の脚を掴んだ。
 その貌は淫らに歪んでいた。
 冴子はヒッと悲鳴を呑み込みながら、どうにか抵抗しようとしたが、両腕を廣石に押さえつけられてしまった。
 二人とも眼が血走っている。
 ペニスはズボンの下からでもわかるほどに怒張していた。
 冴子の女の匂いが、二人を淫らな獣に変えてしまっていた。
 二匹の若き淫獣が女の柔肌を貪ろうと襲いかかる。
 庄司が冴子の乳房にむしゃぶりつき、それを見て廣石は興奮しているようだった。今度は誰の助けの来ない! 冴子の中に諦観の念が芽生えた。
 そのとき――、
 庄司が叫び声をあげた。
 見てみると額から血を流している。
 そして横には宗二郎が立っていた。
 手には斧。
「何をしている」
 抑揚のない、冷たい声が冴子の耳に届いた。
 どうやら、宗二郎は庄司の頭を斧の柄で殴ったらしい。柄に血が付いている。
 ガンッ、と斧の刃を床に叩きつけ、宗二郎は二人を見た。
 庄司は痛みに唸っていたが、廣石の眼鏡の奥に怯えの色が浮かんだのがわかった。
「どうしたんだ」
 異変を察知してか、闇の奥から現れたのは丸山厚である。
 自前の大きな腹を揺らしながら近付いてきた。
「これは……」
 丸山は一瞬で事態を把握したらしい。
「庄司君、廣石君。すぐに今村さんから離れなさい」



<作者のことば>
ぐへへ! 女がいま陵辱されようとしているシーンを書くのは楽しいぜぇ!
――ってことで、なかなか楽しく書かせてもらってます。

もう冴子はこれ要員だったといっても過言ではない!(違う)

というほどに書きたかった淫獣の館編。
無計画に書いてきた中でも、このパートだけはイメージがはっきりしていたという(笑)

「淫獣の館」じゃなくて「淫獄の館」でもよかったかな、と今思いつきました。
とりあえずキャラわかりにくくないといいなぁ、と思ってます。
[ TB*0 | CO*2 ] page top

COMMENT

 管理者にだけ表示を許可する

ポール・ブリッツ | URL | 2011/12/17(土) 08:09 [EDIT]
気持ちはよくわかる(笑)。

でもわたしの場合、自分で書くと「照れ」が先に立ってしまい。

うむむ(^^;)

匡介 | URL | 2011/12/17(土) 17:13 [EDIT]
>ポール・ブリッツさん
一度書いてしまえば吹っ切れて楽しいと思いますよ(笑)
自分はだいぶ初期の頃に書いてしまったので、今さら恥ずかしいとか思うこともないです。

むしろ、どんな表現で攻めようか考えるの楽しいですよ~。

TRACK BACK
TB*URL
Copyright © みやび萬紅堂。. all rights reserved. ページの先頭へ