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みやび萬紅堂。
かつて小説に似たものが書かれていた所、その残骸。
DATE: 2010/07/31(土)   CATEGORY: MUKURO外伝
MUKURO外伝(10)
 その扉は簡単な力で開閉するようなものだったが、幸いなことに地面蜂はそれ以上追って来なかった。それを確認して、2人は安堵する。
 未来は息を荒くして、その場に倒れ込んだ。
 それを呆然と西田は眺めている。
 先ほどの気色悪い生き物を思い出して、西田は身震いをしそうになった。――なんだあの化け物は。
 再び視線を未来に向け、ごくりと唾を呑み込んだ。
「未来ちゃん…」
 いつもとは微妙に違う西田の声色に、未来は違和感を覚えた。
「西田さん、どうかした――」
 未来が全てを言い終える前に西田は彼女に飛びついた。被さるように上になり、荒い息を未来に吹きかけた。彼の舌が未来の口にねじ込まれる。未来は必死に抵抗した。しかし西田は体格が良い。上背もある。未来が少し暴れたところで敵う相手ではなかった。強い力でその場に押さえつけられ、西田の舌が未来の首筋を這った。
 予想だにしなかった西田の急変に未来は声も出ない。
 一体、彼に何が起こったのか? それは先ほど彼が感じたとてつもない死の予感が原因だった。人面蜂を前に、西田は自分の死を意識した。確実に殺されると思った。いずれ他の蛹も同様に羽化を始めるだろう。そうなれば自分たちが生き残る術はない。――だったら。
 そこで彼は思ったのだ。
 だとしたら――もう死ぬしかないとしたならば。最後に自分が好きなことをしてもいいのではないか? それくらい、許されるのではないか? そもそもにして、許されなくとも彼を罰する人間などこの場にはいなかった。世界は魔界と化した。法は意味を為していなかった。そこは無法であった。ならば、いま自分がしていることも罰せられることはない。それに、どうせ自分はもうすぐ死ぬのだから。もう何も恐れることなどなかった。最後に少しばかり楽しんで何が悪い。
 乱暴に胸を揉み、首を吸った。服の下にいやらしく手を伸ばす。未来の肌は柔らかかった。まだ若く、ハリもある。西田は無理やりに服を剥ぎ取り、露わになった未来の乳房にむしゃぶりついた。理性の箍(たが)などとうに外れている。自分の脚で彼女の脚を押さえつけ、急いでベルトを緩めた。西田のペニスが現れる。それは未来の股の間に擦りつけるように当てられた。
「やめてください!」
 やっと出た抵抗の声も西田の耳には届きはせず、彼は未来の内部(なか)に己の一部を挿入しようとする。未来は彼の下で泣きながらもがいた。
「未来ちゃん、どうせ俺たちは助からない。見たろ? あの数。知らない間に俺たちは魔物の巣にいたんだよ。あの数から逃げ切るなんて到底無理な話だ。――だったら死ぬ前にいいことしようじゃないか? どうせ死ぬなら最後に気持ち良いことしたいだろう?」
 屹立した西田のペニスが改めて未来に向けられる。
 もうどんな声も彼に届きはしないだろう。
 彼の目はすでに正気を失っているのが未来には見て取れた。
 西田は極限のストレスの中で自分を見失い、とっくに壊れてしまったのである。




<作者のことば>
言葉がのらなくなってきた。スムーズに話が進まない。考えて文章を書くときはあまり良い出来にはならないというのが経験上わかっている。書いていて、自分で面白いと思っているときはたいてい考えるより先に文章が出てくるからだ。一々思考するということは立ち止まっているということなのだろう。

しかし大体5話以上になるものは一度はそういう状況になるので仕方ない。
というか途中で書くエネルギーが少なくなってきているということなのかもしれない。

でも、どうにか止まらずに最後まで書かなければ、と思う。
納得いかない文章しか生まれないときでも、一度書き始めてしまったものを途中で休んで、その後それ以上のものが書けたことがない。これも経験から理解している。

書くのを中断してしまえば熱は冷める一方で、よりエネルギーは縮小してしまう。
だったら現状で書き続けるしかない。

(基本的に俺はしないのだけれど)推敲するならば熱がある程度冷めたときの方が客観的に見られていい。
だけど物語を進めるならば熱=エネルギーが必要だ。

だからとにかく書き続ける必要がある。

――つまり何が言いたいのか?
あらかじめ言い訳しておこうっていう寸法です。


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