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みやび萬紅堂。
かつて小説に似たものが書かれていた所、その残骸。
DATE: 2008/12/13(土)   CATEGORY: 短篇小説
L・ディアブロ(後編)
 銃弾が荒れ狂うように吹雪いていた。辺りはまるで地獄絵図で、火薬の匂いが立ち込める。
 十数分前、ディアブロたちはレッド・ルシアンの本拠地に乗り込んでいた。そしてあっという間の銃撃戦。銃弾は暴風雨のように飛び交い、血は飛び散る。すでにいくつもの死体が生まれ、それ以上に敵が集まってきていた。
 しかしディアブロは両手の40口径を暴れさせ、次々と群がる敵を撃ち殺す。その様相は、彼の綽名の通りまるで“死神”だった。
 ハリーも持ち前の的確な射撃で、銃撃戦に加わっている。
「このままじゃ、キリがないんじゃいないかな?」
 ほぼ相手を見ずに、しかしそれでも正確に敵を撃ち抜きながらハリーが言った。
「どうしろって言うんだよ!!」
「仕方ないなァ。ここは僕が引き受けるから、エルは突っ切っちゃいなよ」
「いや、突っ切るってお前!! サラッとハードな要求するなよ!」
「そこは頑張って。なんか気合いとか色々そんなので切り抜けてよ」
「他人事だと思って!!」
 仕方なく、ディアブロは覚悟を決め立ち上がった。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
 両手の拳銃を乱射しながらこの修羅場を駆け抜ける。その表情には鬼気としたものがあった。…それも自分の命がモロにかかっているのだから仕方ないのかもしれないが。

 現れる敵をことごとく打ち倒し、ついにディアブロはボスの部屋――途中、そこらへんのやつを捕まえ、脅しに脅して聞いたのが正しければ――まで辿りついた。
 ディアブロがドアを蹴破って入ると、そこにはひとりの男が待っていた。ダークスーツに黒のサングラスをかけたその男は明らかに組織のボスではない。おそらくその側近か何かだろう。
「テメェ、ここのボスじゃないな? ボスはどこだよ」
 サングラスの男はゆっくりと口を開いた。
「ボスは屋上だよ。もうすぐヘリでここを出る」
「ヘリだと!?」
 それを聞いたディアブロは慌てて、屋上に向かおうとすると部屋に銃声が鳴り響き、ディアブロの頬を銃弾がかすっていった。
「…それは素で外したのか? それとも余裕の表れ?」
「好きなように受け取ってもらって構わない」
「クソ。後者かよ」ディアブロは怒り心頭にし、敵意を漲(みなぎ)らせた。「それは俺を過小評価してるってことだよな?」
「過小かどうかはすぐにわかる」
 男が2発目を銃口から撃ち出した。それが空気を切り裂きながらディアブロ目掛ける。
 しかしそれはディアブロに中(あた)らず、奥の壁に穴を開けただけだった。
「ほら、過小評価だろ?」
 実はさきほどの瞬間、ディアブロの人並みはずれた異常ともいえる反射神経で、銃弾を避けていたのだ。
「じゃあな」
 ディアブロが40口径を男に向け、トリガーを引いた。

 バァァァァァァン。

 放たれた銃弾は男のサングラスを破壊して真横を通り過ぎていった。
「――余裕だったのは、俺の方だったな!」
 次の瞬間、いつの間にやら目の前に来ていたディアブロの拳が男の顔面を見事に捉え、男は勢いよく後方へと吹き飛んだ。

***

 ヘリコプターの騒音が聞こえてきた。
 ディアブロは屋上へのドアをぶち破ると、もうそこにはヘリが到着していて、レッド・ルシアンのボス、キングが乗り込もうとしているまさにそのときだった。
「待ちやがれ!!」
 もうここに来るまでの間にずいぶんと弾を撃ち尽し、実はもう数発程度しか銃弾は残っていなかった。そのためディアブロは無駄弾を撃てず、確実の距離まで近付かなくてはいけない。
 彼は全力で走り、ヘリに近付こうとする。
「ススピロはやられたか」
 ディアブロの姿を認めたキングが、小さく呟いた。たったそれだけ喋っただけでも、その場に緊張が奔りそうな、雰囲気のある喋り方だった。
「サローノ」
「はい」
 名を呼ばれた面長で細めの男は、キングから離れ、ディアブロの前に立ちふさがった。
「テメェ、邪魔だ!!」
 右手の銃口を向けようとしたその瞬間、ディアブロの掌から拳銃は消え去っていた。サローノが一瞬で、弾き飛ばしたのである。
 続けてディアブロに数発の拳を放った。中国拳法のようななめらかな動きで、サローノはディアブロを軽々吹き飛ばす。
「もうよい」
 キングのその言葉で、サローノはディアブロの前から去り、すでにキングが乗っているヘリに自身も乗り込んだ。

 そしてヘリは飛び立った。

 ディアブロは動けずに、コンクリートの冷たい地面に横たわりながら飛び去っていくヘリを見つめるしか出来なかったのだった。


<作者のことば>
最後まで稚拙な文章ですみません。もっと精進したいです。
しかしラストはもっとどうにか出来なかったのかって自分でも思ってしまう。「ガンマン!」「キラー・マシンガン!」が繋がっているとはいえ、それだけ読んでも楽しめるようにしたつもりなんだけど、今回は完全に続きを読まなきゃ終われない感じになってしまった。
こうなるなら「キラー・マシンガン!」のアフターストーリーで今回の「L・ディアブロ」で描かれたサンス(ディアブロ)の過去がわかるようにすればよかった…。失敗…。

しかし人間は多くの失敗を積み重ねて、成功に近づくものなんだ!

…とポジティヴに乗り切ろうと思う。
失敗があっても「こうすればよかった…」と思えたなら、それは前進なのだと思う。思いたい。

俺は自分の文章が上手いとは思っていないし、自分ではそれなりに面白いと思っていても他人もそう思えるものを作っているかといったら自信があるわけではない。
でも、読んでくれてる人はいて、たったひとつの作品でも面白いって言ってくれる人がいる。最近は色々な人からコメントを頂くことが多くなって、本当に嬉しいと思ってる。人によってはコメントしようって思ってくれるくらいには、どうやら面白いのかもしれない。

自分が考えたストーリーを文章にするっていうのは、その面白さが100%から80%とか60%とか、もしかしたら30%くらいに減らしてしまう作業だと思う。
だけど、読んでくれる人がいるんだったら出来るだけ100%に近づけたい。ストーリーそのものが面白くないんだったら仕方ないけど、文章力が足りなくて全部を出し切れなかったっていうのは結構悔しいものだったりする。

だから俺はもっと文章を書くことが上手くなりたい。

なんかアトガキとは関係ない方向に逸れてしまった(汗)

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