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みやび萬紅堂。
かつて小説に似たものが書かれていた所、その残骸。
DATE: 2008/12/11(木)   CATEGORY: 短篇小説
L・ディアブロ(中編)
 そこは港にある倉庫のひとつだった。本来は鍵をされ閉められてはいるが、それは壊されていた。今ではストリートギャングのひとつ、ダイアモンドヘッズの溜まり場と化している。
 ディアブロは倉庫と扉を力いっぱい強く開いた。おかげでドンという激しい音が倉庫内に鳴り響く。中にいたダイアモンドヘッズのガキどもが一斉に振り向いた。
「よう、元気にやってるかい?」
 突然の見知らぬ男の登場に、多少の困惑とあからさまな不快感を彼らは示した。
「なんだよ、オッサン」
 ダイアモンドヘッズのひとりが叫び声をあげた。
「口の悪いガキだな」
「あ? なんだと…」

 バァァァァン。

 男がすべてを言い切る前に、銃声がそれを遮った。
 さっきまで元気そうに何やらわめいていた男の頭に、大きな風穴が開いている。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
 一瞬の静寂のあと、誰かが悲鳴をあげた。それに続いて周りも騒ぎ始める。
「うるせえガキどもだ」
 ディアブロは2丁の拳銃を使い、次々と男たちを撃ち殺していった。それは百発百中、一発必中の腕前で、確実に命を奪っていく。
 何人かの女たちが絶叫し、逃げ惑う。

 バン、バン、バン!!

 数発の銃声が鳴り響いたが、それはディアブロのものではない。
 ダイアモンドヘッズのひとりが銃を取り出し、それをディアブロに向けていた。――しかし先ほど放たれた銃弾はことごとく外れている。
「俺と――殺し合うか?」
 ディアブロの放ったセリフに、男は狂ったように銃弾を吐き出した。
 それをディアブロは華麗に躱(かわ)していく。
「HEYHEYHEY! 全然中(あ)らないぜ!!」
 ディアブロが銃口を男に向けた。

 ――しかし、

 男はディアブロが撃つより早く、血を噴き出し倒れていく。

「あん?」

 ダダダダダダダダダダダ……

 連続する銃声。――マシンガンだ!
 ディアブロは突如として降り始めた銃弾の雨をかい潜り、倉庫内のコンテナの陰に身を隠した。

 ダダダダダダダダダダダ……

 倉庫内にいたダイアモンドヘッズのやつらが次々と殺されていく。
「きゃー!!」
 女も容赦なく、銃弾を浴びせられていた。
「何が起きたっていうんだ?」
 ディアブロは独白するが、それで事態が呑み込めるわけではなかった。
「エル!!」
 ハリーの声が聞こえ、コンテナの陰から顔を出してみると、黒塗りの車がこちらに向かって突っ込んでくる。
 ぶつかる――! と思ったら、車はディアブロの目の前で停まった。運転席にはハリーの姿が見える。
「早く乗って!!」
 ディアブロは言われるがままに車に乗り込み、乱暴なハリーの運転で倉庫を抜け出した。
「お前、運転免許なんて持ってたか?」
「こういうのは勘なんだよ」
 やれやれ。ディアブロはそんな相棒に呆れ果てた。そして目を瞑り、無事故を祈った。

***

「やつらは誰なんだよ!!」
 ディアブロは荒れていた。もちろんやつらとは倉庫を襲撃してきた連中のことだ。
「んー、誰だろうね。とりあえずプロみたいだった」
「どうして殺し屋がストリートギャングのガキどもを殺さなきゃならない?」
「それは、調べてみるしかないかな。――ギブソンのところへ行ってみようか」
 2人はギブソンのいる小さな店に足を運んだ。店はボロボロで、まさか商売をやっているとは思えない雰囲気だ。しかし奥の方のデスクに、情報屋のギブソンはいた。
「よう、商売は繁盛してるかい?」
「まあまあだな」ギブソンは髭が好き放題に伸びているあごをさすった。「今日は何の用だ?」
 ディアブロは、あとは任せたとでも言うようにハリーを見、自分は店の中に散らばっているガラクタのようなものを眺め始めた。
「ダイアモンドヘッズが殺された件は?」
 ハリーは確認するように言い、ギブソンを見た。
「もちろん知ってる」
「じゃあやつらの溜まり場である倉庫を襲撃し、その場にいたダイアモンドヘッズを皆殺しにしたのが誰かも知ってる?」
「……ああ」
「それを教えて欲しい」
 ギブソンはどうしたものかと2人を見、思案した。
 ディアブロは相変わらず店内に転がるガラクタをいじっていた。
「高いぞ?」
 ギブソンが言うと、ハリーは金の詰まった袋をデスクにあげた。
「仕方ねえな。レッド・ルシアンだ」
「ギャングの?」
「ああ、そうだ」
「本物のギャングが、どうしてガキどもを殺さなきゃならねえ?」ディアブロが問うた。
「先日の、キュラソー通りの事件は知ってるよな?」
 キティが巻き込まれた事件だ。
「あれは表向きではストリートギャングの抗争となっているが、実際は違う。殺された人間の中にローゼンカバリアの幹部がひとりいたんだ」
 ローゼンカバリアは地元ギャングでは最大手ともいえる巨大組織だった。
「つまり?」
「あれはダイアモンドヘッズを犯人に仕立てた、レッド・ルシアンの襲撃だったんだよ」
「レッド・ルシアンは今最も勢力を拡大しているギャングだ。もしローゼンカバリアが少しでも揺らげば、一気に力をつけることができる。――そういうことだね?」
 ギブソンは、ハリーの言葉に頷いた。
「んー、どういうことだ?」
 ディアブロの頭上にはクエスチョンマークが浮かぶ。
「…だからさ、敵はダイアモンドヘッズじゃなくてレッド・ルシアンってことだよ」
「なるほど。つーか、最初からわかってたよ」ディアブロはビッと親指を立てた。「確認、確認!」
それを見たハリーがひっそりと呟く。「…本当かな」

***

「戦争でも始めるつもりか?」
 武器商人のダグラスはハリーに言った。
「まぁ、似たようなものだね」
 買った商品を全てバッグに仕舞うとハリーはディアブロに目配せをする。
「ヨシ、行くか」
 ディアブロがバッグを持って店から出た。
「死なれるとお得意様が減って困るんだがなあ」ダグラスが漏らすように呟いた。「まぁ、あいつらによってそんなことはないか」

 ――ついにディアブロの復讐劇が幕を開ける。


<作者のことば>
キャー!恥ずかしい!!
そう思ってしまうくらい文章力の低下を感じる。元々ちょっとしかないだけに、見るに堪えない仕上がりに。

特に情報屋でのやり取りみたいなのは苦手で、セリフばかりが多くなって(これは仕方がないかもしれないが)場の描写がとても少なくなってしまう。文章が浮かんでこない。
今後の課題だなぁ。もっとたくさん読むことも大切だとしみじみ思う。読まないジャンルももっと積極的にいきたいね。

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COMMENT

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● ブロともありがとうございました。
gateaux48 | URL | 2008/12/12(金) 19:03 [EDIT]
現在自分のブログがとっちらかっており、これからどのように使うか考えています。ブロともになってくださり、どうもありがとうございました。ご健筆をお祈りします。

匡介 | URL | 2008/12/12(金) 21:45 [EDIT]
>gateaux48さん
辞めてしまうわけではなくて、休止って感じでしょうか??
こちらこそお世話になりました。今後の活躍を祈っています。

また戻ってくることになったら教えてくださいね。そのときはまた遊びに行かせてもらおうと思いますので。

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